危険な服?

 世の中で一番使われている洋服の素材はコットンなのですが、そのコットンの栽培には大量の農薬が使われ、除草剤などの劇薬は農民達を苦しめ、環境破壊へとつながっているのです。

地下水や河川が汚染され、それを私たち人間や動物達が口にし、様々な病気が広がってしまうのです。

そしてその水で育った他の植物も汚染され、薬品まみれの土壌は他の作物は育たなくなり、虫でさえもこれらの化学薬品に汚染されてしまいます。その虫を食べた動物や鳥達はその化学薬品を体内に取り込み突然死や突然変異などが起こるわけです。

人間にも同じことが言えて、栽培する農家の人々は、癌や白血病、先天性異常や運動機能障害、不妊やホルモンの分泌異常、急性中毒などの症状が出てきます。そしてそれを口にする人間や動物にも同じことが言えるのです。

コットン生産農家は小規模栽培が多いようで、ギリギリの生活を送っている農家が殆どのようです。収穫量を上げるため高額なGM種子(遺伝子組み換えのこと)で栽培をしているそうですが収穫率は低く、多くの農家が借金に苦しんでいるのが現状なんだそうです。GM種子による栽培というのはモンサント社のもので、農薬とセットで販売していて、農家はさらに農薬中毒で苦しむことになってしまいます。

これらの環境問題や人災を解決するのはやはりオーガニックコットンだと言えると思います。

オーガニックには認証があり、知識も必要、手間もかかる上収穫量が減ってしまいますが、通常よりも高値で取引され、農薬を使用しないのでその分のコストを抑えることができます。そして何よりも農家の人々、農地の土壌や河川に負担をかけないということ、その農地近隣の人々の生活、そして動物や鳥、虫や植物全ての負荷をなくすことができるのです。さらにはそれを口にしたり肌にする都市部の人々、その輸出先の人々の健康も確保できるわけです。農薬が必要なくなると、その化学薬品製造工場の近隣住民の健康や環境も改善されます。オーガニックの認証というのは、その加工段階のことも含まれていますので、ボタニカルダイにすることで加工時の汚染された排水などによる環境破壊も防げることになります。今までこの汚染水を口にしていた工場近辺の動植物、住民の生活が改善され、汚染された衣類を着ていた消費者の生活も改善されます。この様なことをTraceability(トレサビリティー)と言います。

この様にオーガニックコットンに変えていくだけで様々なメリットが生まれるわけですし、これからの地球の未来を改善していくことが出来るというわけです。

現在はオーガニックコットンの衣料は通常のものよりも若干高値になっていますが、より普及することで価格も下がり、より多くの消費者が安全・安心な衣類を身につけることが可能なのです。

結局は、全ての関わる人々が、個人の利益だけを優先するのではなく、オーガニックにすることやボタニカルダイを取り入れることでどの様な恩恵を得ることができるのか、我々一人ひとりの選択が積み上がってこれからの地球を作っていくのだと思います。